天なびコラム
第6163話
2017年09月11日
赤く輝く月を見た
ついこの間、自宅までの帰り道を歩いていると、東の空に月が浮かんでいました。
19:00を回る前でしたが、日の入り時刻が早まってきていることもあり、辺りは宵闇の状態でした。
この日は満月。
ただこの月、本来の月よりも赤い色を放っていました。
それもほんのりと赤いのではなく、ハッキリと分かるぐらいに濃く、燃えるような赤色でした。
雲が被って一部分しか見られなかったものの、その暗い雲が一層不気味さと美しさを演出しているような、そんな気がしました。
月から来る光は、大気中を通過しながら観測者の目に届きます。
光は大気中の水蒸気やチリによって散乱されますが、中でも赤い光は散乱されにくく、青い光は散乱されやすい性質があります。
月が地平線に近い位置にあると、高い位置にある時よりも光の進む距離が長くなる為、青い光が届きにくくなり、今回のように月が赤く見えるという仕組みです。
朝焼けや夕焼けも同じような原理です。
その為、湿度の高い夏に見られることが多いようです。
この日の天気は稀に日が射す程度の雲がメインの1日で、夜遅くには雨の予想もありました。
雲が分厚過ぎて月が隠れては意味がなかったので、雲の合間から見ることが出来たのは運が良かったかもしれません。
実際、数時間後には全天を雲に覆われ、満月自体が見えなくなってしまいました。
帰宅後にカメラを取り出し、最大限のズームをしての撮影も試みました。
肉眼とは色が大きく変わってしまうのではと心配でしたが、十二分に赤く染まった月を撮ることが出来ました。
それだけ、この時の赤は強烈だったかもしれません。
調べると赤い月には色々な迷信があるようですが、私は良いことがあったような気分になり、ラッキーだったと思いました。
自身の幸運を祈りながら、是非狙ってみて下さい。
執筆者:そふぃー