天なびコラム

第6186話

2017年10月04日

食中毒の秋

先月は病原性大腸菌O-157による食中毒事件が多く発生しました。
これからは気温も低くなりこのような事件も少なくなるかと思いきや、そうでもないようです。
病原性大腸菌O-157が増殖するための最適温度は37℃ですが、最低温度は5℃付近であり、冷蔵庫の中でもゆっくり増殖が進みます。
10月とはいえ、運動会など屋外のイベントが開催される季節ですし、微生物もまだまだ活動できるので油断は禁物です。

食中毒事件は、春から夏にかけてに発生するというイメージがあるかと思われますが、その他の季節にもそれぞれの季節において特徴的な食中毒事件が発生しています。
春から夏にかけては細菌性の食中毒が、秋にはキノコやフグ等による自然毒の食中毒、そして冬にはノロウィルスなどウィルス性の食中毒が最近は猛威を振るっています。
このように、食中毒は一年を通じて対策が必要です。

“食欲”と“行楽”のシーズン真っただ中の現在、細菌性と自然毒による食中毒の危険性が高くなっています。
美味しいものが沢山出回る季節ではありますが、食中毒と食べすぎには気を付けましょう。


執筆者:ユン坊