天なびコラム

第6260話

2017年12月17日

霜柱

今年は寒い日が続きます。
私の住んでいる地域では、こういう日には地面に霜柱ができていることがあります。
霜柱が出来上がる鍵は毛細管現象です。
毛細管現象を手軽に見る方法はタオルの先を水に浸けると分かります。
こうすると、濡らした場所より水が上がってタオルが濡れます。
これは毛細管現象によりタオルの隙間に水が入り込んで水が上がってくるからです。

霜柱が出来上がるには、まず地上近くの水分を含む地面が凍ります。
凍っていない地中の水分が毛細管現象によって土の粒の間の狭い隙間を上がります。
この時、上がってきた水分は地表近くにたどり着くと冷たい空気に触れ凍結します。
その後も水分が次々地表に向けて上昇して凍ります。
最後には地表の土の粒すら押し上げて霜柱が出来上がります。

ただ寒いだけでは、地中の水分まで凍ってしまうので、霜柱はできません。
地中は0度以上、地表が0度以下という環境だと霜柱が出来上がります。
今年は寒い日が続きますので、多く霜柱を見かけることができそうです。


執筆者:たぷん