天なびコラム

第6262話

2017年12月19日

冬の寒さの測り方

小学生の頃だったか、最高気温と最低気温の観測を続けたことがあります。使ったのはU字型の最高最低温度計。水銀柱が指標を押し上げて、右側に最高気温、左側に最低気温が記録されるタイプのものです。

この観測はお手軽でした。1日に1度だけでよく、しかも定刻である必要はありません。通常なら、明け方に最低気温が、午後2〜3時頃に最高気温が記録されるので、夕方以降に温度計を見れば、最低気温と最高気温をいっぺんに確認することができました。

ところが、冬場はそうとは限りませんでした。暗くなってから温度計を見ると、今まさに最低気温を更新中、ということがよくありました。冬は日中の太陽高度が低く、地面や空気を十分に温めることができません。強い寒気が流れ込み始めると、あっさりと朝の最低気温を割り込んでしまいます。

皆様も、今日は暖かそう、と思って厚着を控えた日に限って、夜に凍えるような寒さに見舞われた、というご経験はないでしょうか。朝の最低気温と日中の最高気温だけでは測れないのが冬の寒さの特徴です。ぜひ、1時間ごとの気温の予測もお役立ていただければと思います。


執筆者:ヒョウタン