天なびコラム

第6283話

2018年01月09日

メジロ

北風の厳しい季節でありながら、高気圧に覆われて穏やかに晴れた日は暖かい。このような日は、番いのメジロが庭先に見られる。

わざわざメジロがやってくるように、半分に切ったミカンを庭木の枝に突き刺しておくと山の方から飛んでくる。番いで鳴き声をあげながら飛び回り、実を一つ一つ啄む姿はとても可愛いものである。また、日の光が背中に当たり緑がかった銀色に光り輝く姿はとても美しく、自然の美を改めて感じる。

ところでメジロと言えば、ウグイスと勘違いする人もいるかもしれない。店先でウグイス色の餅や饅頭、パンを売っているのを見かけるが、実際のウグイスは緑色ではない。諸説あるが、梅の木にいたメジロをちょうど鳴いていたウグイスと勘違いしたという由来を聞いたことがある。本来ならメジロ色になるべきところがウグイス色になってしまったようだ。


執筆者:阿波狸