天なびコラム

第6284話

2018年01月10日

カーウォッチング

成人の日を過ぎましたが、関西ではまだ松の内です。関西で育った私には、成人の日(1999年までは1月15日で固定)までが松の内という印象ですが、まだ正月気分が覚めやりません。年末年始は殆ど出かけず、家でゴロゴロしておりました。最も遠いお出かけが、徒歩で片道20分ぐらいの地元の寺社に初詣に行った程度です。

さて初詣に行くと、ついやってしまうのが「カーウォッチング(自称)」です。沿道を往来するクルマ、駐車場に停めてあるクルマ、ついつい観察してしまいます(観察したら解析・考察もセットで。ああ理系…)。観察ポイントは、ナンバープレートと車種と正月飾りです。

まずナンバープレートですが、正月には里帰りする人も多いせいか、県外ナンバーを多く見かけます。2006年から始まった「ご当地ナンバー」もすっかりメジャーになりました。そのうち地方図柄入りナンバーも交付されるらしいので、今後が楽しみです。

つぎに車種ですが、ここ10年ほどの傾向として、ハイブリッド車、軽自動車、ミニバン・ワゴン車の割合が増えました。まあ、燃費が良くて、小回りが利いて、家族でお出かけの乗り降りが楽チン♪となると、そういうクルマ選びに落ち着くのでしょう。かつて憧れたスポーツ走行を楽しむようなクルマ(いわゆるスーパーカー(死語?))は、休日の都心で見かけることがあっても正月の田舎では見かけません。
先ほどのナンバープレートと併せて、湘南ナンバーのミニバンが路上駐車しているのを見かけると、「お正月に家族で関西に里帰りかぁーー。よぉ来たのぉーー。」などと妄想してしまいます。

最後に正月飾りを付けたクルマですが、もはや絶滅危惧種です。四半世紀ぐらい前までは、フロント部に正月飾りを付けたクルマが半数以上を占めていたように記憶しているのですが、現在では極稀に業務用車(タクシー・バス・送迎マイクロバス・トラック・教習車)が付けている程度です。いちおう交通安全祈願の縁起物ですので、気にする人は気にする、ということでしょうか。
しかし、よく観察すると、フロント部には付けていなくても、車内のダッシュボードや運転席エアコン吹出口に小型の正月飾りを付けたクルマはありました。「交通安全」と書かれた御札ステッカーを貼ったクルマもわりと多く見かけますので、特に信仰心や縁起担ぎの風習が薄れたわけではないようです。

こうしてみると、お正月の「カーウォッチング」は観察力を鍛えるにはもってこいで、なかなかエキサイティングですね。
(ん!?勝手に観察して妄想しているだけかも…。やり過ぎると危ない人かと思われるので気を付けましょう。)
今年も早や残すところ355日ですが、皆様方におかれましては良いお年をお迎えください(?)。

執筆者:風来坊