天なびコラム

第6307話

2018年02月02日

防災意識について

先日、内閣府が「防災に関する世論調査」の結果を発表しました。

調査内容は、災害に対する印象や日頃の防災への意識、実践している災害対策などについてです。
前回調査は2013年12月で、今回はそこから約4年、また東日本大震災からは6年以上が経過した上での調査です。
その前回調査から今日までにも、地震・豪雨・火山噴火などの災害が発生しましたが、果たして防災意識の向上・改善はあったのか。

まず気になったのは、防災情報の入手経路でした。
テレビでの情報取得がまだまだ主流な中、若い世代では着々とインターネットやSNSで情報を得ている割合が拡大していました。
事実、電話が繋がりにくかった中でSNSが東日本大震災の時に役に立ったという事例もあります。
また、最近では台風直撃や降雪が予想される際に、鉄道会社が公式HPやSNSで早々に運行本数の削減をお知らせするパターンも増えています。
これらも一種の防災情報と言えるかもしれません。

しかし、肝心の災害対策や防災への意識に関する事項を見ると、残念なことに前回よりもパーセンテージを下げた項目がいくつかありました。
地震や津波の被害に遭った場合をイメージしたことのある人が増えた一方で、いずれの災害も具体的なイメージをしたことがない人も増えていたり。
あるいは災害対策をしている人の割合が一部項目で大幅に減少していたり。
数字だけでは、意識の低下が見られた具体的な原因は分かりませんが、東日本大震災の風化の可能性もゼロではないかもしれません。
私自身、この数字を見ていると備蓄や対策状況を見直したくもなりました。

この世論調査の結果は、一般にも公開されています。
少し目を通すだけでも、自分の今の防災意識を改めるきっかけになるかもしれません。


執筆者:そふぃー