天なびコラム

第6611話

2018年12月03日

大阪万博

2025年に地元・大阪で「万国博覧会(正式には国際博覧会)」が開催されることになりました。どうせ他の候補地、エカテリンブルク(ロシア)かバクー(アゼルバイジャン)で決まりだろうと、全く注目していなかったのですが、たまたま夜中にテレビを点けたら大阪開催決定のニュース速報が流れていて、寝耳に濃硫酸を垂らされたような衝撃でした。
えらいこっちゃ、えらいこっちゃ!! (ア、ヨイヨイヨイ!?)

私の世代で「大阪万博」といえば、「1970年」(三波春夫さんの唄にも登場します)、「月の石」(アポロ12号が持ち帰った石ころを見るために、暑い中、アメリカ館へと続く大行列でした)、「太陽の塔」(超巨大で物々しい形相で、とにかく怖かった。内部はアンモナイトやらプテラノドンやらの模型が展示されていて、エスカレータで巡ることができました)、「エキスポタワー」(三本柱に支えられた多面体の展望台、エレベータで上がると大阪平野が一望できました。万博期間後も暫くは残っていましたが、遊園地の閉園と共に撤去されたようです)などが象徴的でした。大気汚染等の問題もありましたが、将来を不安視することもなく、活気に満ちた世の中でしたね。

さて、2025年の大阪万博ですが、正直に言って「大丈夫なんかいなーー」と思います。
会場予定地は、今なお埋め立て中の夢洲(ゆめしま)ですが、お天気屋としては、今年の台風21号みたいなのが来ないことを祈るばかりです。これから6年半で温暖化と都市化が進むとすれば、猛暑と都市型集中豪雨にも要注意ですね。IR(統合型リゾート、カジノを含む遊興施設)も併設されるようですが、街の治安が悪化するんじゃないかと不安でもあります。
まあ多くの人とお金が集まるチャンスでもありますので、伸るか反るか、面白いサービスで勝負したいところです。天気予報とギャンブルとベンチャービジネス、蓋を開けてみると共通点が多かったりして…!?

執筆者:風来坊