天なびコラム

第6614話

2018年12月06日

キャッシュレス社会の到来

12月は暖かなスタートとなりましたが、週末以降は強力な寒気が流れ込み、急激に気温が低下して真冬並みの寒さになりそうです。北海道は大雪、北陸や山陰の平地でも雪が積もるところもありそうです。ついに冬本番です。体調管理にお気をつけください。

これからやってくる、身を切るような寒さの日に便利だなぁと感じるのが、Apple Payを始めとした、キャッシュレス決済です。寒くて手袋をしていても、その手袋を外すことなく、コンビニや自販機で機械にスマートフォンを“かざす”だけで、買い物ができます。

それ以外の場面でも、例えば、子どもを抱いていたり、両手に荷物を持っていて手がふさがっているような状況でも、財布を開いて小銭をガチャガチャする必要がないので便利です。

キャッシュレス決済のメリットは支払い時の便利さだけでなく、家計簿アプリとの連携で、食品や交通費などを自動で分類して記録してくれたり、飲み会の割り勘をアプリ上で行うこともできます。更に使うたびにポイントが溜まっていきます。

現金好きと言われる日本は、世界に比べてキャッシュレス決済の普及が進んでいないようですが、皆がその便利さを認識し使い始めれば、一気に広がることは間違いないでしょう。

便利で様々な手間も省け、ポイントまで貰えてメリットだらけなのですが、気象会社として、唯一の懸念は災害時のリスクです。

キャッシュレス決済の比率が9割に達する韓国では、現金を持ち歩かない人も多く、停電時に決済システムが使えなくなったことにより混乱が広がりました。

日本でも、北海道地震でスマートフォンの充電を求めてできた長蛇の列は印象的でしたが、このままキャッシュレス決済が普及すると、まさに「スマートフォンがないと何もできない」状況になり影響はますます大きくなるでしょう。

しかし、政府としてもオリンピックや万博を見据えたインバウンド需要や、脱税対策の観点からキャッシュレス決済を推進していく方針のようです。そうであれば、政府として責任をもって、災害時の対策についても予算を組んで対応してもらいたいところです。災害にも負けないキャッシュレス決済社会。災害大国である日本がこれを実現できれば、世界にもアピールできるのではないでしょうか。


執筆者:ドローン