天なびコラム

第6681話

2019年02月11日

嵐でも晴天なり

この歳になって、第三級アマチュア無線技士、通称「3アマ」の無線免許を取得してしまいました。国家試験を受けて無事合格したわけですが、お天気意識高い(系の?)者としては見逃せない以下のような問題が出ましたのでご紹介します。(試験問題は持ち帰りOKです)

問題:試験電波を発射する場合、無線局運用規則で使用することと定められているものは次のうちどれ?
1.明りょう度はいかがですか
2.感度はいかがですか
3.お待ちください
4.本日は晴天なり

答えはもうお分かりですね、「4.本日は晴天なり」が正解です。

空一面が曇天に覆われようが大雨が降っていようが、試験電波を発射する際は「本日は晴天なり」と唱えるのがお作法です。
現実的には、嵐や吹雪の荒天の中で無線機を調整する局面とかも多そうですが、実際の天候と合致していないと、「晴天なり」を唱えるには抵抗があるんじゃないですかね。予報士だと、地獄に堕ちてエンマ大王様に舌を引っこ抜かれないか心配です。

ちなみに英語圏では「It's fine today.」と唱えるのですが、このフレーズは短いながらもマイクで拾いにくい破裂音や摩擦音を含んでおり、且つ低音から高音まで周波数の幅が広いので、マイク試験に最適なのだそうです。
日本語版の「本日は晴天なり」は、英語のフレーズをただ直訳しただけなので、マイク試験には適しておらず、あまり意味が無かったりします。

さて、冒頭で「この歳になって」と述べたのは、若い頃に欲しかった資格だからで、無線免許は更新がなく、免許証の顔写真は(紛失・再発行しない限り)一生変わらないからです。つまり、幼少期に免許取得した人は、幼少時の顔写真の免許証を持ち続けることになるのです。(ちなみに、3アマ合格の最年少記録は3歳だそうです。あら御写真かわいい〜〜!?)
皆様におかれましては、小生のように老け込んでから免許取得するのではなく、なるべく見た目が若いうちに取得しておくことをオススメいたします。
何にしても免許・資格の類は、少しでも早く、少しでも若いうちに、取得しておきたいものですね。

執筆者:風来坊