天なびコラム

第6687話

2019年02月17日

カラスのイメージ

最近、自宅周辺のごみ置き場が、ただのネットからネットのカゴに変わりました。
当然カラス対策でしょう。
実際、カゴに変わってからはゴミが散乱していることはほぼなくなった気がします。
カラスの被害が少なくなるのは良いことですが、私は少し残念と思っている部分もあります。
なぜなら、私は鳥の中でも一二を争うほどカラスが好きなのですが、近所で見かける事が少なくなってしまったからです。

カラスというと、凶暴で人を襲う・色が黒いので縁起が悪いというイメージがあるかもしれません。
しかしそのイメージとは裏腹に、古代の日本人にとってカラスは神の使いとして崇められる存在だったようで、日本の神話ではよくカラスが出てくることがあります。
その中でも「八咫烏(やたがらす)」という3本足のカラスが有名で、古事記や日本書紀にも登場するそうです。
ちなみにサッカー日本代表のユニフォームにも、シンボルマークとして3本足の八咫烏が描かれています。

現実のカラスも皆さんが思うほど凶暴ではありません。
私も子供の頃はカラスと目を合わせてはいけないと教わった記憶がありますが、今までカラスの事をじっと観察していても襲われたことはありません。
また、普段私たちがよく見かけるカラスには「ハシブトガラス」と「ハシボソガラス」の2種類いるのですが、その中でも「ハシボソガラス」は懐くと手に入れたものを持ってきてくれる事があったりと、意外と人懐っこい部分もあります。
もちろん、縄張り意識が強いので繁殖期には巣やひなを守るために人を攻撃することがあるため、注意しなければいけない部分はあります。

今後もカラス対策が進み、都会からはさらにカラスが少なくなってしまうと思われます。
もちろん対策はしなければいけませんが、昔から身近な鳥として人々に浸透していたカラスの住み家がなくならない事を願うばかりです。


執筆者:だりあん