天なびコラム

第6693話

2019年02月23日

富士の高嶺に雪が…

今日は語呂合わせから「富士山の日」とされています。
私事ですが、昔授業で偶然引き当てて最初に覚えた百人一首が、「富士の高嶺に雪は降りつつ」でお馴染みの山部赤人の歌でした。

先週末、関西から関東に新幹線で移動する機会がありました。
普段は海側に座ることが多いのですが、今回は山側の席ということもあり、富士山の撮影をひとつの楽しみにしていました。
(ちなみに海側の席からも富士山を眺めることができるという豆知識はご存知でしょうか?)

冬の澄んだ空気の中で前述の歌のような絶景を期待し、実際見えた瞬間に一瞬言葉を失いかけた私。
目に飛び込んできたのは…山頂まで岩肌が広がる中に、雪の筋がわずかに見える程度の南側の富士山でした。
この冬の天候の影響だと一人考え込む私を気にも留めず、一緒にいた友人達はその景色を撮影していました。

一方でもう少し進むと雪に覆われた北側が見え始め、南北のコントラストは貴重な光景のようにも思えました。
この眺めには友人達も声を上げて、雪化粧した富士山が私達の心に染み込んでいるように感じました。
春が来るまでに一面が白く染まるか、そしてその光景を目にする機会がないか、この先の天候とスケジュールに期待したいものです。



執筆者:えのきー