天なびコラム

第6702話

2019年03月04日

桜茶

今年もあっという間に3月に入りました。少しずつ暖かくなってきましたが、夜はまだ肌寒い日が続いていますね。

さて、3月に入ると桜の開花もそろそろですが、「桜茶」という飲み物をご存知でしょうか。関山など花びらの多い桜の花を七分咲きの頃に収穫し、塩漬けしたものにお湯を注いで作るお茶です。
塩漬けされている状態のものを見ると、花弁はまとまっていてよくわからないのですが、湯呑にいれてお湯を注ぐと桜の花がふわっとお湯の中で開きます。木の枝にあるときは凛と咲き誇っていて、どことなく気丈なイメージがある桜ですが、お湯の中だととてもやさしく朗らかなように見えるのが不思議で、この時期になると毎年飲みたくなるお茶です。

桜茶は販売されているものしか飲んだことがありませんでしたが、手作りもできるそうですね。機会があったら手作りしてみたいですが、咲ききる前の桜を摘むのは心苦しくて結局やめてしまいそうです。



執筆者:味噌