天なびコラム

第7115話

2020年04月20日

水田の生物

近くの田んぼを散策していると、田植えの準備をしている農家さんの姿が見られた。15〜20cm程に成長した緑色の苗を運んでいる軽トラックも忙しなく往復しているようだ。

水の張られた田んぼには、様々な動物がやってくる。最初に目につくのはシラサギやアオサギ、カラスなどの鳥類である。また、水田の至る所からアマガエルの鳴き声が届き、水田をのぞき込むと、オタマジャクシやアメンボ、カブトエビ、ホウネンエビ、ザリガニなどの生物の姿が観察できる。小さい頃は、小さな網を持ってエビ等を採取して水槽で飼っていたが、近年の田んぼには、農薬の影響で小さな生物の姿は減ってきているように思われる。また、用水路の整備により、希少生物の絶滅も進んでいる。

豊かな暮らしを求めることによる副作用は計り知れないものになっているようだ。




執筆者:阿波狸