天なびコラム

第7123話

2020年04月28日

異常が正常に

4月も下旬。明日からの予報を眺めると晴れマークが目立ち、気温も最高気温が25℃以上の夏日が予想されている地点もあります。普段なら「絶好の行楽日和」といった予報があちこちで聞かれるはずですが、今年はちょっとガマンです。
ところで先日、気象庁が運営する異常気象分析検討会が2020年冬の天候の特徴とその要因について見解を発表しました。記録的な暖冬と少雪になった要因の報告書です。この検討会は社会経済に大きな影響を与える異常気象が発生した場合に開かれ、昨冬はそれに該当しました。
気象庁は原則として「ある場所(地域)・ある時期(週、月、季節)において30年に1回以下で発生する現象」を異常気象としています。それではこの先30年間は昨冬のような暖冬・少雪は起こらないのか・・・違いますよね。異常かどうかは過去の状況と比較して定義づけられているので、近々同じような冬がまたやってくるかもしれません。それが続くと「異常」が「正常」に変わってしまいます。
環境の変化に適応することも大切かもしれませんが、異常が正常にならないように私たちができることを少しでも実践したいと思います。

執筆者:西