天なびコラム

第7137話

2020年05月12日

太陽光発電の季節

この数年で、屋根に太陽電池を設置している家がずいぶんと増えました。日本の多くの地域では、一年の中で最も太陽光発電に適しているのは5月と言われています。
「太陽」という言葉のイメージから、夏が一番適しているのでは?と感じられることもよくあると思います。ではなぜ5月なのか単純に言うと、雨の日が少なく、かつ気温が上がりすぎないからです。太陽光発電に影響を与える要素はたくさんありますが、その中でも大きいのが「日射量」と「気温」です。気温が上がると太陽電池パネルの温度も上がりますが、そうなると電圧が下がり、発電量も落ちてしまうのです。

6月から7月は、日本では梅雨の時季にあたります。夏至を中心としてその前後は、一年の中で最も昼の時間が長くなるときです。しかし雨の日が多くなりますので、日射量もその分下がってしまいます。8月になると梅雨は概ね明けますが、気温が一年で最も高くなりますので、上の理由で発電効率が下がります。台風が接近しやすい時季になっていくのもマイナス要素となります。
このため、良い条件がそろいやすいのは5月、ということでした。もちろん年や地域によって変化はありますが、今年はどうなるでしょうか?


執筆者:北大路