天なびコラム

第7270話

2020年09月22日

移動する秋分の日

暑さがだいぶ落ち着いてきましたね、めておんです。

前回は台風10号のお話をさせて頂きましたが、早い段階での予想からだいぶ西に経路をとったこともあり、台風の上陸とはなりませんでしたね。
今年は台風の発生数も少なく、今月17日現在で11。気象庁によりますと、観測史上台風の発生数が最も少ない年が2010年で14。発生数まで最少記録を更新する可能性が出てきましたね。

さて、本日は9月22日、秋分の日です。
「秋分の日って22日だったっけ」という疑問をお持ちの方は、おそらく私と同じ疑問を抱いている方だと信じています。
私自身も、「もう少し遅かったような気がする」と感じましたので調べてみました。

秋分の日は「秋分点を通過する日」なのですが、これまでは「23日」だった日が多かったです。
これは私の違和感と合致しています。
では、なぜ22日になってしまったのか。
それは現在のグレゴリオ暦との関連があります。

1年の長さは365.2422日。0.2422日分を補正するためにグレゴリオ暦が採用されています。
4年に1度のうるう年ですと、1年あたり0.25日分を補正するのですが、この場合45分ほど多く補正してしまうことになります。この45分の蓄積により、秋分の日が早まり、9月22日となりました。
この過大補正は、100で割り切れる年をうるう年にしないようにすることによって調整しますが、今度は過小補正となります。
そこで、さらに400で割り切れる年をうるう年にすることにより、補正の誤差を小さくしています。20年前の2000年がうるう年だったのは400年に1度の年だったからです。
2000年がうるう年だったことにより、全体での補正は小さくなっているのですが、「45分」の蓄積が1900年から続いていることにより、今年の秋分の日が22日となってしまいました。今後は2100年まで22日が秋分の日となる割合が増加していきます。
今年はうるう年ということもあり、秋分の日が22日となってしまったわけですね。

これから涼しくなることにより、インフルエンザにも今後気をつけなければならなくなってくるでしょう。
引き続き、皆様のご息災をお祈りいたします。


執筆者:めておん