天なびコラム

第7310話

2020年11月01日

灯台放送

今日は灯台記念日である。1868年11月1日、神奈川県横須賀市に日本初の洋式灯台の起工日となったことを記念して、灯台記念日と制定されたようだ。灯台は、航行する船舶などに海岸や岬の位置を知らせたり、安全な航路を知らせたりする役目があるが、そのほかにも気象情報を提供している。

灯台が提供している気象情報は「船舶気象通報」と呼ばれ、海上保安庁が沿岸を航行する船舶向けに、風向・風速・気圧・波の高さなどの気象情報(灯台により全ての項目を測定していない場合がある)を2016年9月30日まで無線で放送していた。船舶関係者や無線愛好家などからは「灯台放送」と呼ばれ、親しまれていた。この灯台放送は1時間かけて全国各地の灯台の気象情報を提供していた。灯台ごとに、「各局、各局、各局、こちらは…..」のコールサインで始まり「さようなら。」で終わる。

現在は、海上保安庁のホームページやテレフォンサービスにより、各地の灯台の気象情報を入手できるようだ。灯台記念日の今日、どこか遠くの灯台の気象情報を確認してみようと思うのであった。




執筆者:阿波狸