天なびコラム

第7317話

2020年11月08日

はつふゆの花

立冬が過ぎ、暦の上では冬になりました。木枯らしもふき、雪の便りも届くようになったので、実際の季節も冬が近づいていることを実感します。
ところで今の時季に散歩していると路傍で咲く黄色い花を見かけることがあります。調べてみるとツワブキ(石蕗)でした。キク科の花でフキに似た葉につやのある様子から「ツヤブキ」→「ツワブキ」になりました。岩場によく見られることから漢字には「石」の字を当てます。
開花期は10〜12月なので俳句の世界では初冬の季語としても使われます。日の短くなる季節に黄色く目立つ花を付けるのは何だか力強さを感じますね。調べてみると日陰でもきれいな花を咲かせるそうです。そのこともあってか花言葉は「困難に負けない」と付けられています。
赤や黄に染まる街路樹を見るのも良いですが、冬にも負けずに花を咲かせるツワブキを見ると元気が出ます。旬の花ですので、ぜひお楽しみください。

執筆者:西