天なびコラム

第7356話

2020年12月17日

海水温が上がると

今週になって一気に寒くなりました。日本海側を中心に広い範囲で雪が降ったようですね。
天気図を見ると典型的な西高東低で、大陸の寒気が勢いよく流れ込んでくるのを感じます。
一方で海水温を見てみると、今年は平年よりも日本海の海水温が高めのようです。

一般的に日本海側で降る雪は、大陸からの寒気と日本海の相対的なあたたかさの間で対流が起こることで雪雲が発達し、もたらされるものです。
今のこの状況を見ると、大陸からの寒気は強く、日本海はあたたかいので、対流が活発になる(雪雲が発達する)条件が整っています。
将来、地球温暖化が進むと雪が少なくなるか多くなるかという問題は難しいところですが、単純に気温上昇によって寒気が弱まるか、海水温が上がって対流が活発になるか、そのバランスが微妙で予測が難しいようです。
そんな中で、日本海の海水温が高めの今年の雪の状況は注目に値するものになりそうです。


執筆者:ありんこ