天なびコラム

第7359話

2020年12月20日

今年の初雪

先週と一変して、数日前まで今年一番の寒波が到来して、冷え込みが厳しい日が続いた。また、日本海側では初雪を観測した地域も多くあった。

今年の初雪は例年と観測手法が異なっている。昨年までは気象台の職員が目視で降雪を確認して初雪を発表していた。しかし、今回の発表からは雪か雨かの判別を機械が行っている。観測技術の向上により、雨か雪かの判別ができるようになったようだ。気象庁のHPによれば、感雨器により降水現象を観測した際に、気温および湿度の観測値から雨、みぞれ、雪を判別しているとのことである。各地の観測所で気象観測の自動化が進む中、自然現象を目視で観察していた人々の感覚や本質が失われているようにも思えるのであった。

観測の自動化に伴い観測を終了した項目も多い。例えば、天気では快晴や薄曇り、大気水象では、霧雨、雪あられ、氷あられ、地ふぶき等々。これまで観測していた現象を一緒くたに取り扱って本当に良いのだろうかと思うのであった。




執筆者:阿波狸