天なびコラム

第7363話

2020年12月24日

トナカイは俊足

今日はクリスマスイブです。クリスマスと言えばサンタクロース、サンタクロースと言えばトナカイです。
私には何年か前に偶然ネットで見て以来、どうにも引っかかっていることがあります。それは「トナカイが走る速さは最高で時速70-80km」ということです。
競走馬として品種改良を重ねられたサラブレッドの走る速さは時速60-70kmだそうですので、それを上回っていることになります。
なぜそんなに速いんでしょう。

よく調べてみると、トナカイが外敵から逃げるときの速さが時速80kmほどのようです。時速40kmの速さを長時間維持することもできるようで、スタミナもなかなかのものです。整備されていない雪原を走ってこのスピードが出せるなら、かなりの俊足と言えそうです。

最近の研究では、大事なのは筋肉の量だけではなく、加速するのにかかる時間の長さ、という説があるそうです。大型の動物は最高速度に達する前に筋肉に蓄えられたエネルギーを消耗してしまうので、中型の動物の方が速い、ということでしょうか。
オオカミやヒグマなどの外敵がいる環境の中でトナカイはより速く進化した、という面もあるようです。
できることなら一度、トナカイの本気の走りを実際に見てみたいところです。


執筆者:北大路