天なびコラム

第7907話

2022年06月21日

バタフライエフェクト

SF映画でよく出る「バタフライエフェクト」という言葉を聞いたことがありますか?

ウィキペディアでは、「気象学者のエドワード・ローレンツによる、蝶がはばたく程度の非常に小さな撹乱でも遠くの場所の気象に影響を与えるか?という問い掛けと、もしそれが正しければ、観測誤差を無くすことができない限り、正確な長期予測は根本的に困難になる、という数値予報の研究から出てきた提言に由来する。」と解説されています。その時「Deterministic Nonperiodic Flow(決定論的で非周期的な流れ)」という論文が発表されましたが、講演で話す予定で会議の主催者が勝手に「Predictability: Does the Flap of a Butterfly's Wings in Brazil Set Off a Tornado in Texas?(予測可能性:ブラジルの1匹の蝶の羽ばたきはテキサスで竜巻を引き起こすか?)」というタイトルをつけてしまいました。

簡単に言うと、「小さな出来事が、大きな現象の引き金に繋がる」ということ。有名な事例はアポロ13号の事件です。検査の際、酸素タンクは落下。しかし大したことはないと判断され、使用許可が下りました。結果的にはこの設計ミスをはじめ、さまざまな問題が積み重なり、ミッション中に火花が発生し爆発を引き起こしたのです。

人間関係も同じです。会話中のある一言がきっかけで、相手を傷つけてトラブルに繋がり、最終的にその後の人生に影響を及ぼすことがあります。この「バタフライエフェクト」のことを思い出し、周りの方とのコミュニケーションをしっかり取ろうと改めて思います。


執筆者:ジョー