天なびコラム

第7936話

2022年07月20日

ルール改正

スポーツにおけるルール改正は、選手のけがのリスクを下げるためであったり、オリンピックや世界選手権などの大規模大会で、初めてそのスポーツを見る人でも楽しめるようにするためであることがよくあります。
比較的新しいものとしては、日本では2016年(アメリカでは2014年)に採用された野球の「コリジョンルール」などが有名でしょうか。
キャッチャーがボールを持っていない状態で、ホームベースを狙っている走者の走路をブロックしてはいけないというルールで、選手同士の接触プレーによるけがを避けるために作られたものです。

他にもサッカーでは、
・フリーキックの際に、攻撃側の選手は守備側が作る壁から1m以上離れなければいけない
・ゴールキックは、ボールが蹴られて明らかに動いたときからゲーム再開(以前はボールがペナルティエリア外に出た時)
・選手交代時は、最も近くの境界線からでなければならない
などと、プレー時間を少しでも長くし、より観客に楽しんでもらえるようにルール改正がされています。

ちなみに、プレー自体の変更とは言えないかもしれませんが、私がここ2年近く続けている卓球でも去年ルール改正がありました。
卓球のラケットは木材のラケット本体に、赤と黒のラバーを張っているイメージがありますよね?
今までは赤と黒でなければいけませんでしたが、昨年の10月から、基本的に片面が黒であれば何色でも良いことになりました。
現状はピンク・ブルー・バイオレット・グリーンの4色が解禁されていて、試合でもしばしば見かけます。
卓球と言えば、正直地味なイメージを持ってる方も多いような気がしますが、少しでも明るいイメージを持ってもらいたいという狙いなのでしょうか?笑

また、2015年にボールの材質がセルロイドからプラスチックに変更されたのですが、日本では数か月前から急に抗菌ボール(材質はプラスチックのまま)と言われるものが大会で使われ始め、選手たちはボールに慣れるのに苦労しているようです。
材質が変わった時点で「ボールのメーカーによって全く違う競技になったみたい」と嫌がり、卓球から距離を置く人もいたぐらいで、卓球のボール変更はかなりシビアなものなのです。
選手を守るためのルール変更ですが、選手が競技から離れてしまっては元も子もないので、ルール改正は慎重にしなければいけませんね。


執筆者:だりあん