天なびコラム

第7973話

2022年08月26日

釧路の霧

先日、日本のプロ野球の試合で日没コールドという珍しい事が起こりました。
コールドとはこれ以上試合を続行することが不可能と判断したときに、審判が試合終了をコールする事です。
普段よくあるコールドは降雨コールドであり、照明設備が整っているプロ野球の試合で、暗くてボールが見えなくなるということは基本的にありえないため、日没コールドは近年ではほとんどありませんでした。
このような珍しい出来事が起きた場所は北海道の釧路です。
本来はここを拠点とするチームではありませんが、地方開催として数年に一度プロ野球の試合が行われています。
しかし照明設備がないため、平日にもかかわらず日中に試合が行われます。
実際に2022年8月23日に行われた試合も16時過ぎに霧による視界不良によってコールドになりました。これももし照明設備があれば最後まで実施できたかもしれません。
過去の日没コールドを振り返ると3年前に同じ釧路の地で起こりました。
私はこの試合をリアルタイムで見ていましたが、霧によってセンター方向への大飛球を外野手が見失っていた印象が強烈に残っています。
さて、釧路で霧がかかるのは単なる偶然なのでしょうか?
ご存じの方も多いと思いますが、北海道や東北北部の太平洋側では夏場にどんより曇る日が多く、霧がよくかかります。
これは海流の影響が大きいと言われています。逆に春や秋は晴れの日数が多くなります。
しかしプロ野球の興行である以上、夏休みに実施するほか無いのでしょうか。
3年ぶりの地元開催の試合が途中で終わってしまう、釧路の人のためにも次回は日程を考慮して欲しいものです。

執筆者:くじらのお