天なびコラム

第8474話

2024年01月09日

浮きみかん

この時期みかんを食べていると、皮がデコボコと膨らんでいて、ふかふかとした手触りのみかんに出会うことがあります。
実と皮の間に空洞があってとてもむきやすく、味もあっさりして酸味が少ないことが多いので見つけると喜んでいたのですが、品種や程度によってはこれは「浮皮」として敬遠されることもあるらしいのです。

収穫前の降雨による多湿などで外側の果皮が中の果肉以上に大きく成長することが原因といわれていますが、浮皮となったみかんは輸送中に傷つきやすく日持ちが悪くなりやすい、味が薄くなるなどのデメリットがあるため、みかんの生産においてはできるだけ発生しないように生産者の方々は苦心されているそうです。

そう言われると、むきにくく皮がばらばらになってしまうみかんほどみっちりと果肉の詰まったジューシーなものが多いような気もしますが、一方で皮が浮いたみかんのパカリパカリと小気味よく皮が開く感触も捨てがたく思ってしまうのです。

どちらが好みかはともかく、みかんを沢山買ったときには皮が浮いているものから先に食べていくのがよさそうです。この冬に箱買いしたみかんがある方は、ふかふかのみかんがあるか探してみてください。



執筆者:みみた