天なびコラム

第8522話

2024年02月26日

カメムシ大量発生後の冬

さて、去年の秋にはカメムシが大量発生する年の冬は厳冬となるという言い伝えがあるというコラムを書きましたが、残念ながら(?)、今年の冬は暖冬傾向のようで、言い伝えは当たっていませんでした。

日本周辺の夏冬の厳しさは赤道付近の熱帯地方の海面水温と関係していると言われており、その代表例が、エルニーニョ/ラニーニャ現象です。エルニーニョ現象は、太平洋赤道域の日付変更線付近から南アメリカ西岸にかけて海面水温が平年よりも高くなる場合のこと言い、日本付近では、冷夏、暖冬となり、季節の特性が弱く出る傾向があると言われています。逆のラニーニャ現象の時は、季節の特性が強く出る傾向となります。今年は、このエルニーニョ現象が強く出るタイミングだったこともあり、暖冬となりました。

厳しい冬は勘弁ですが、言い伝えが外れてしまったのは、少し残念な気持ちもあります。このカメムシの迷信が外れてしまったという答え合わせをしながら、季節の移ろいを感じる今日この頃です。


執筆者:うらしま