天なびコラム

第8678話

2024年07月31日

あの雲

今日で7月が終わり、明日から8月。夏本番です。
夏の風物詩と言えば、何をイメージしますか?

海、花火、祭りなど、たくさんありますが、
天気に関するものだと、私は「入道雲」が思い浮かびます。

あの立体的な雲を見ると、雲を駆け上がって、空を登っていけそうなんて思います。
それに、空高く離れたところにあるはずのものが、あたかも目の前にそびえたっているような迫力が好きです。


では、なぜ入道雲は夏によく見られるのでしょうか?

それは、空気が日射で暖められることで軽くなり、上昇流が活発になるからです。

この「空気が暖められて軽くなる」メカニズムを説明します。

まず、気温とは「空気中を漂う分子の運動の激しさ」を表します。
寒ければ寒いほど分子の動きが鈍くなるため、空気はずっしりと重くなります。
逆に、暖かければ暖かいほど、分子が空気中をあちゃこちゃ飛び交い、空気はスカスカに軽くなります。

つまり、気温が高く(低く)なると、密度は小さく(大きく)なります。

夏は気温が高く、空気が軽くなります。
そのため、上空へ昇っていく動きが活発になり、入道雲が形成されます。

入道雲が夏の風物詩たる所以がおわかりになりましたか?

執筆者:マーフィー