天なびコラム

第8696話

2024年08月18日

雷までの距離

今年の夏も連日のように各地で落雷が発生しています。
このコラムを読まれている皆さんの中にも、この夏に雷雲が接近してヒヤヒヤしたという方が多いのではないでしょうか。
稲妻や雷鳴を見聞きすると誰しもビクッとなってしまいますよね。
そしてそれがどれだけ離れたところの雷であるか気になるものではないでしょうか。

稲妻(雷の光)は空気の澄んだ夜であれば200〜300km離れていても見えることがあるそうです。
一方で雷鳴(雷の音)はよく聞こえるのが10kmまでで、最大でも40km程度までしか達しないそうです。
見通しの良いところで「遠くで雷が落ちるのが見えたが音は聞こえない」ということがたまにありますが、そうなるのも頷けますね。

雷までの距離は音で推定できます。
稲妻は秒速約30万kmなのに対して雷鳴は秒速340mほどの速さなので、「光を見えてから音が聞こえるまでの時間」に雷鳴の速度をかけたものがおおよその距離です。
たとえば稲妻が見えてから3秒で雷鳴が聞こえたとすると、約1km離れているということになります。

雷にどれぐらい近いと危険なのでしょうか。
雷が発生する積乱雲の大きさは直径10kmほどになります。
つまり雷鳴がよく聞こえた時点で十分危険だということになります。

まだまだ雷の多い時期が続きますので、十分お気をつけください。


執筆者:ぴーる