天なびコラム
第8712話
2024年09月03日
秋の気配と季節のうつろい
9月に入りましたが、まだまだ暑い日が続きますね。
ただ、空の様子をよくよく見ていると、7月下旬からお盆くらいまでの夏真っ盛りの時期の力強い積乱雲だけではなく、積乱雲の雲底よりも少し高いところに羊雲とも呼ばれる高積雲やうろこ雲とも呼ばれる巻積雲も見られるようになってきました。
今年もそろそろ秋をむかえるはずなのですが、最近、日常の天気の話の際に、春と秋が短いなぁと話す機会がよくあるように感じます。
ある研究では、1952年から2011年の北半球の四季の長さを分析し、夏が長くなり、春と秋、そして冬の期間が短くなっている、という結果も出ており、データの面からも春と秋が短くなっているというのは間違いではないようです。このまま温暖化が続けばさらに短くなるとも予想されています。
人の心が移り変わりやすいのをたとえるために「秋の空」と言ったりしますが、秋、冬、春という季節の移り変わりも、早くなってしまっているようです。
地球の変化とともに日本の文化に基づく言葉も変わっていくのだろうか、と思いをはせながらも、まずは、早くこの暑さが過ぎ去らないかなと思うこの頃です。
執筆者:うらしま