天なびコラム

第8717話

2024年09月08日

台風情報の見方、大丈夫ですか?

先月末、ノロノロと迷走した台風10号が日本各地に記録的な豪雨をもたらしました。
いつも以上に天気予報を見た方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、台風時の天気予報の見方の注意点をお伝えします。

早速ですが、予報円は何を表しているかご存じですか?

台風の大きさではありません。
「予想される台風の中心位置」を表しています。

その日時で台風中心が予報円の中に入る確率が70%です。
予報円が大きければ大きいほど、予報のブレが大きくなるのです。

例えば、予報円の端と端が東京と大阪にかかっていたら、台風の中心は東京にきても大阪にきてもおかしくありません(確率70%)。

ただ、逆を言えば30%の確率で台風は予報円の外側に流れるわけです。
それなりに大きい確率だと私は感じます。

そして、明日より明後日、明後日より明々後日と予報円が次第に大きくなるのは、「先の日にちほど台風の動きを読むのが難しい」ことを意味しています。
言われてみれば当然ですね。

さて、今回の台風10号は予報円が大きい印象でした。
さらには関西付近で予報円の中に予報円がある天気図も目にしました。
「もしかして停滞?まさかのUターン?」と想像してました。

また、天気予報では予報円の中心を結ぶ点線が見られます。
予報円の意味を考えるとお分かりかと思いますが、台風はその点線上を移動するわけではありません。
どうもあの点線の上を動くように見えてしまいますよね。

ご自身の身を守るためにも、一人でも多くの皆さんが台風情報を正確に理解できることを願っています。


執筆者:れおねす