天なびコラム
第8737話
2024年09月28日
100年後の台風
地球温暖化が叫ばれて久しいですが、それによって台風のふるまいも変わってくると言われています。
では、温暖化が進行しているであろう100年後の台風は今と比べてどうなっているのでしょうか?
まず、勢力の強い台風が増加します。
海面水温が上昇することで、台風のエサである水蒸気が増えるからです。
またその一方で、台風の発生数自体は減少します。
これは意外だと感じませんか?
理由は、地上よりも上空の気温の上がり方が大きく、今よりも大気が安定になることで、台風の発生に必要な上昇流が抑制されるからです。
そして、日本付近では台風の移動が遅くなります。
台風を東へ運ぶ役割がある偏西風が今より北上して、台風が偏西風に乗るのが難しくなるからです。
夏台風が秋台風よりも移動が遅い一因は、夏は偏西風がより北側で吹いているからです。
先月末の台風10号が記憶に新しいですね。
将来「夏」が強まることで、夏台風が増えるイメージでしょうか。
100年後の台風、いったいどうなっているんでしょう?
執筆者:れおねす