4月こと座流星群
星座の物語
こと座にまつわるお話をご紹介します。
オルフェウスのたて琴
オルフェウスは音楽の神アポロンと、歌の女神カリオペとの間に生まれました。
音楽に秀でた子であったオルフェウスに、父アポロンはヘルメス神からもらった「たて琴」を譲ります。
それによりオルフェウスは琴の名手となり、美しい泉の精エウリディケを妻に迎えました。
しかし、幸せな結婚生活は長く続きませんでした。ある時、妻のエウリディケが野原で毒蛇に咬まれて死んでしまったのです。
嘆き悲しんだオルフェウスは、諦めきれずにエウリディケの後を追って黄泉の国へ行きました。
そこで、「どうか妻を返してくれ」と琴を奏でたのです。
その美しい音色に冥土の神ハデスも心を動かされ「地上に出るまで妻の方を振り向いてはならない」という条件をつけてエウリディケを返してくれました。
喜び勇んで帰るオルフェウスでしたが、地上まであと少しのところで堪え切れずに、エウリディケの方を振り返ってしまいます。
その瞬間、エウリディケは黄泉の国へ連れ戻されてしまいました。それを嘆いたオルフェウスは自らも身を投げてしまいます。
そんなオルフェウスを哀れに思った大神ゼウスは星の間に彼の琴をかけてあげました。
これが琴の星座になったと言われています。