天なびコラム

第6475話

2018年07月20日

日照り続き

今年のデンマークの夏は非常に天気が良いです。
日焼けした老若男女が自転車に乗ったり、歩いたりとひっきりなしに家の前を通り過ぎていきます。こんなに人が多いのは珍しいと感じるくらいです。

ただ、この5月から続いている好天は、一方で雨をほとんど降らせず、DMI(デンマーク気象庁)が発表している日照り指数をどんどん上昇させ、5-6月にかけて過去最高を記録しました。DMIは7月も晴天が続くと予想しており、記録更新は間違いありません。

この日照り指数は、DMIによると、植物が摂取可能な地表面の水分量を0から10で示したもので、“0”は1平米あたり100リットルの水が摂取可能ということを意味し、逆に“10”は1平米あたりに摂取可能な水量が無いということを意味します。

7月9日現在、日照り指数はデンマーク全地域で10か9と発表されており、全ての自治体において、屋外での焚き火やバーベキュー、野焼きなどが禁止されています。乾燥した草に引火しないよう、タバコやマッチのポイ捨てはもちろんのこと、熱くなった車のエンジンや列車の線路においても注意が喚起されています。

このように好天は、海水浴や太陽光発電などに恵みを与える一方、火災や農業被害、デンマーク人が大好きなグリルの禁止など、ネガティブな影響も与え始めています。

日本では西日本が豪雨に見舞われるという自然災害が起きましたが、地球のほぼ反対側でもまた日照りという異常気象が起きています。
「例年では」という考え方を改め、何事にも先入観を持たず対応していきたいと思います。

執筆者:ジマピ