天なびコラム

第6663話

2019年01月24日

カメラ観測

自然現象を観測するのは面白い。例えば、空。

一般的に日本上空は偏西風により、西から東へ雲が流れる。空の様子を24時間365日カメラで観測すると、雲の流れも様々であることが分かる。例えば、下層と中層で雲の流れる方角や速度が異なる様子が見られたり、雲の流れる方向が突然変化したりすることもある。また、突風現象を記録することもある。特に、時間スケールの短い突風現象を鮮明に記録することで、突風発生のメカニズム解明に有効なデータとなる。

近年、デジタルカメラやスマートフォンカメラの普及、SNSによる画像投稿などにより、突発的な気象現象が記録されたデータがインターネット上で公開されている。こういったデータをある一定の法則により収集し解析することで、まだ明らかとなっていない気象現象の解明につながり、将来的には迅速性を要求される防災業務で住民に危険を知らせる一つの手段として確立するのではないかと思われる。まだまだ未知の現象が多い気象学であるが、不思議な現象に出会ったときは、透かさずカメラに記録していきたいものである。ぜひ、読者の皆様も、日ごろから自然現象に疑問を持ち続け、カメラにも記録してみてはいかがでしょうか。




執筆者:阿波狸