天なびコラム

第6923話

2019年10月11日

台風19号への備えを

台風19号が接近しています。明日12日の夕方から夜にかけて関東から東海にかなり接近し、上陸するおそれがあります。台風19号は先月の台風15号や昨年大阪で大きな被害を出した台風21号に匹敵する暴風が予想され大規模な災害に警戒が必要です。最新の進路予想はこちらをご覧ください。

先月の台風15号の特徴はコンパクト台風であり、直前まで穏やかな天気でしたが、台風19号は大型であるため、接近前から風雨が強まり、影響も近畿〜関東、東北地方の広範囲に広がりそうです。

暴風や大雨に加え、心配なのが高潮被害です。台風15号では高潮被害はあまり目立ちませんでした。しかし、10月14日は満月であり、その前後数日間は通常よりも潮位が高い「大潮」となります。満潮と台風の接近が重なると、大規模な浸水被害が懸念されます。特に東京湾など台風の風が吹き込む湾の奥で高潮の危険が高まります。ハザードマップなどで自分の住む地域の標高をチェックし、高潮危険度や避難ルートを確認しておきましょう。

また、東日本を中心に交通機関に大きな影響が見込まれます。台風19号は、接近・上陸が休日となるため、台風15号のような通勤地獄は回避できそうですが、3連休中は多くのイベントが予定されています。行楽シーズンのため旅行を計画している人も多いと思われ、そちらの影響が心配です。

JR・私鉄各社のHPや公式Twitterなどで計画運休や遅れに関する情報が随時更新されているので、常に最新の情報をチェックして混乱に巻き込まれないようにしましょう。イベントの中止や観光地の営業時間などについても情報を収集して無駄な行動をしないように心がけることが必要です。

最も心配なのが台風15号で大きな被害を受けた千葉県への影響です。現在も、屋根をブルーシートで覆っている家が多くあり、瓦礫の撤去が進んでいない地域もあります。そのような状況で再び暴風が吹くと、普段以上に被害が拡大することは必然であり、復旧作業にあたっている方々の思いは察するに余りあります。
それであっても、まずは身の安全を第一に、一時的に地区外に避難する広域避難も含めてあらゆる方法を検討してほしいと思います。

台風が去った後は、台風一過の晴天となり一気に秋が深まることも予想されています。台風通過後の晴天を楽しむためにも、被害を最小限に抑える対策をとって、この台風を乗り切りましょう。


執筆者:ドローン