天なびコラム

第7028話

2020年01月24日

とち餅

先日お正月に余ったお餅を食べました。その中にとち餅がありました。
とち餅は文字通り栃の実をもち米に混ぜて作ったお餅で、見た目は黄土色・茶色をしています。
栃の実は苦みや渋みがあるため灰汁抜きが行われます。灰汁抜きはとても重要で、高度な技術が必要となり非常に手間がかかるそうです。

とち餅の味は表現するのが難しいところがありますがほろ苦い旨味があります。素朴で食べたらくせになる味という表現が適当かもしれません。
子供の時に私はこの独特な風味が好きになれずあまり口にしていませんでしたが、久しぶりに食べると美味しく味わうことができました。

栃の実は栄養がたっぷりで、肌の調子を整える効果や血糖値の上昇を抑える効果、活性酸素を除去する効果、胃の健康を保つ効果があります。とてもヘルシーで体に嬉しい食べ物です。
そのため、かつて米がとれなかった山村でとち餅は貴重な栄養源として食べられたそうです。

今ではとち餅はお土産として売られています。食べたことがない方は一度試してみてはいかがでしょう。


執筆者:おた