天なびコラム

第7156話

2020年05月31日

クモの巣と天気

最近では各地で25℃を超える夏日が珍しくなくなってきました。
暑いとすら言えるほど気温が上がると、小さな虫の動きが活発になってきたのを感じます。あまり獲物はいなさそうに思える私の部屋のベランダでも、クモが巣を作っていることが増えてきました。
虫が苦手な方には好まれないかも知れませんが、昔からクモは害虫を退治してくれる益虫とされてきました。私などはクモががんばって作り上げた巣を取り払うのを、少し申し訳なく思うこともあります。

22日の天なびコラムでは、「猫が顔を洗うと雨が降る」という話題がありました。ではクモは?と思って調べてみると、「クモが糸を張ると晴れ」というものがありました。
こういった天気に関することわざは「観天望気」といい、根拠のはっきりしない俗説も少なくはないようですが、身近な自然現象に対する感性や観察力は見習いたいものがあります。とりあえず、またベランダでクモの巣を見かけたときは、その後の天気がどうなるか気を付けてみようと思います。もしかすると、新しいことわざが生まれる可能性がどこかにあるかも知れません。


執筆者:北大路