天なびコラム

第7195話

2020年07月09日

温暖化についてのオンラインセミナー

みなさま、こんにちは。みっちーです。

先日、地球温暖化についてのオンラインセミナーで講師役を務めさせていただく機会がありました。

最近はそういったセミナー等の場で、「新型コロナウイルス感染拡大に伴って世界全体で経済活動が停滞しているため、温室効果ガスの排出量が大幅に減り、地球温暖化は止まるのではないですか?」といった質問をお寄せいただくこともあります。

たしかに新型コロナウイルス感染拡大に伴い様々な経済活動が停止されたため、世界各地で温室効果ガスだけでなく、汚染物質の大幅な排出減が確認されていますが、私は温暖化は止まることなく続いている状況であると思います。その理由を以下に2つほど挙げたいと思います。


●1つ目●
今までに既に排出した温室効果ガスが大気中から消えたわけではないためです。主な温室効果ガスとして、二酸化炭素、メタン、亜酸化窒素が挙げられますが、これらの温室効果ガスの大気中における寿命は数十年〜数百年以上と言われており、私たち人類がこれまでに排出したこれらの温室効果ガスの温室効果が今後も中長期的に続くと予想されるためです。(※二酸化炭素は、大気中から植物や土、海洋に吸収されますので、ずっと大気中にのみ居続けるわけではありませんが。)

●2つ目●
世界の社会や経済の仕組みが温室効果ガスを排出することなく成り立つように変化できたわけではなく、新型コロナウイルス感染が沈静化した後の経済再生において、大量の温室効果ガスを排出する可能性があるためです。これを阻止するためには、この新型コロナウイルス感染が落ち着いた後の経済復興において、再生可能エネルギーの普及促進等、地球温暖化への対策へ投資していくことが重要だと言われています。


6月20日には、ロシアのシベリア北部の最高気温が38℃まで上昇しました。これは、この地域における平均最高気温を約16℃上回るものであり、北極圏における史上最高気温となりました。夏はまだ始まったばかりなのに、です。こうした事象も、地球温暖化が今も継続、そして深刻化していることを表していると考えられます。

色々と問題はたくさんありますが、コツコツと自分にできることをしていきたいと思います。


執筆者:みっちー