天なびコラム

第7296話

2020年10月18日

葉物野菜と日本

以前のコラムでは、スーパーに鍋料理用の食材が並び始めたという話を書きました。
鍋料理に欠かせない葉物野菜と言えば、まずは白菜とキャベツが挙げられるところです。最近ではレタスの鍋のレシピもたくさん出てきていますね。
これらの葉物野菜はいつ頃から日本で食べられているのでしょうか。

意外なことに、白菜は明治時代に日本に入ってきて大正時代に広まったと言われています。煮物に漬物にと、日本料理とは相性がいい白菜ですが、比較的新しいというのは不思議な感じです。
キャベツは白菜より歴史が長く、江戸時代にはすでに日本に入ってきていたものの、一般には食用とされていませんでした。明治時代以降に食用の栽培や品種改良が進められるようになり、洋食人気の高まりに合わせて広がっていったようです。
ではレタスはというと、奈良時代からあったという説があります。これは焼肉店でおなじみのサンチュのような品種だったようです。

私たちが伝統的な日本の食材や料理と思っているものは、実は新しいということがあるようです。あるいはその逆で、海外の食材に思えるものが古くから食べられていたということもあり、調べてみると面白そうです。


執筆者:北大路