天なびコラム

第6466話

2018年07月11日

避難行動の難しさ

この度の豪雨被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げます。
今回の豪雨について、気象庁はその名称を「平成30年7月豪雨」と定めました。
この豪雨では、西日本の各地で7月の月降水量平年値の2〜4倍となる大雨となり、また多くの地点で24、48、72時間降水量の値が観測史上第1位を記録しました。

先月の大阪の地震やこの7月豪雨と、身近な所で続けて大きな自然災害が発生しました。
このとき私は避難行動の難しさを感じました。
心理学の分野で、災害時に自分に被害が予想される状況でも大丈夫と考えて、都合の悪い情報を無視したり過小評価する特性が人にあるというのはよく知られています。
また、大勢の人がいると周りの判断に合わせようとする心理が働くことも知られています。
自分の行動を振り返ると、こういった心理に影響されていたなあと痛感しています。

私の考えになりますが、情報不足のときにこのような状態に陥りやすいような気がしていて、回避するためには正確な情報を自分から手に入れて、情報を取捨選択することが大切だと思っています。
SNSで情報をすぐに入手できる便利な時代になりました。一方で、悲しいことに嘘の情報を発信する人もいるため判断力が試されます。
もちろんハザードマップや避難所を確認して、平常時に避難行動をイメージすることも重要です。

梅雨が明けて夏を迎えます。
季節が変わる勢いに乗って、一日も早い被災地の復旧を祈るばかりです。
暑い日が続きますが体調にはお気をつけください。


執筆者:おた